「受験生になったのだからやる気もそろそろ出てくるだろうと思っていたのに全くやる気が出ない」と悩んでいるお子さんは意外と多いものです。
「自覚がないからだ」という保護者の方もいますが、原因はそれだけではありません。
今回は、受験生なのにやる気が出ない原因4つをご紹介するとともに、それぞれの原因を解決するために、当校が実践している具体的な解決方法を提案させていただきます。
受験生なのに勉強のやる気が出ない4つの原因と解決方法
やる気が出ない原因は人それぞれですが、主に以下のような原因があります。
①体調不良またはストレス
たとえば、以下が原因で体調が万全でないかもしれません。
- 部活の疲れがとれない
- 寝不足が続いている
- きちんと食事がとれていない
または、以下が原因のストレスを抱えているかもしれません。
- 友人関係の悩み
- 家庭の悩み
- 授業についていけずネガティブになっている
体調不良もストレスも、やる気を下げる原因になります。
☘ベストワンが実践している解決方法
小学生
小学生の体調については、保護者の方が先に気づくことが多いので、まずは保護者の方から詳しくお話を聞かせて頂きます。
その上で、保護者の方と相談しながら、体調を整えるお手伝いをしています。
無理をさせるとどんどん勉強が嫌いになってしまうため、無理は禁物です。
個別指導塾なので、体調をみながら授業の時間を調整(短縮したり、2回に分けたり)します。
授業の曜日も講師と話し合って、柔軟に対応しています。
中学生
中学生以上になると、体調やストレスについて、あまり親に言わなくなる子が増えるようです。
そこで、友達感覚で話せる講師のサポートが大切になります。
例えば授業中に居眠りをしそうになっていたり、宿題を全くやってこない生徒には、これらの理由・原因について、授業に入る前や途中に少しずつ聞いていきます。
そしてその理由に応じて、講師は宿題の量を調整したり、自らの体験談を踏まえた解決法を提案しています。
【Aさんの場合】
Aさんは、宿題をほとんどやってきませんでした。
部活で疲れているわけでもなさそうなので、講師が理由を聞いてみると
「やる気がでないんですよね~」
というだけ。
時間をかけて少しずつ話を聞いてみると、一度テストであまりよくない結果を出してから、やる気が落ち、授業にもついていけなくなり、勉強がストレスになるようになったとのこと。
そこで大学生講師は、自らの失敗談などを話しながらも「結局は定期テストを地道に頑張った結果、志望校の指定校推薦を勝ち取った」話を伝えたり、定期テストから逆算して学習計画を立て、「今からやれば、1日たったこれだけで間に合うよ」と説得したりしていました。
その甲斐あって、Aくんはだんだんと定期テストに向けて勉強量を増やしていき、結果的には、20点以上点数をアップさせ、上のクラスに上がることが出来ました。
高校生
高校生になると、体調管理が自らできるようになってきます。
が、動画・ゲームに費やす時間が多くなり、ついつい寝不足になっている子も多いようです。
これらが理由の場合は、割とすぐに講師にも話してくれるため、講師は、宿題の時間をどのタイミングに入れるかなど、具体的に提案しています。
ただし、友人関係などによるストレスの場合は、保護者の方とも相談しながら、慎重に対応しています。
例えば休みたいときは無理せず振替授業で対応する、あるいは本人がたくさん話をしたいときは、無理に授業に戻らず話を聞くようにしています。
②勉強の環境が整っていない
マンガ、ゲーム、スマホ、騒音などは、勉強のやる気を低下させます。
自宅学習の環境を整えるのは難しいかもしれませんが大切です。
例えば30分間だけはスマホを触らないなど、各家庭で工夫をしてみてください。
☘ベストワンが実践している解決方法
小学生
中学受験の小学生には、できるだけ毎日自習に来てもらっています。
少しでも分からないところがあったら、講師に聞くことができるためです。
小学生は特に、問題が解けなかったりすると、「これは明日先生に聞くことにして、今は他の教科をやろう」など、臨機応変に対処することが難しいため、常に質問できる環境がベストだと思います。
【Bさんの場合】
Bさんには、ほぼ毎日自習に来てもらっていました。
もちろんずっと集中するのは難しいので、途中で学校長とお喋りしたりします。
お菓子も食べます。
小学生の場合、早い時間に来られるため、まだ中高生の授業が始まっていないので、こういうことが可能になるのです。
疲れているときは、早めに帰ります。
時々遊びの予定を入れて、お母様が早めに迎えに来てくれました。
柔軟に時間調整をしていたせいか、本当にきちんと塾に来てくれました。
その結果、実力がどんどんついていき、当初よりワンランク上の中学校に見事合格しました!!
中学生・高校生
中学生も高校生も、当校へできるだけ多く自習に来るよう勧めています。
ゲーム、スマホなどの誘惑が多い現代は、自習室が一番安全です。
さらに、大学生講師には、自分の受験の時に、スマホをどうしていたかなど、体験談をできるだけ話してもらっています。
③勉強方法がわかっていない
「受験生なのだから勉強するぞ!」と始めてみたけれど、勉強方法がわからないからやる気が出なくなってしまった、というケースがあります。
具体的には以下のようなケースをよく聞きます。
- 最初から勉強方法が分からなくて、だらだら続けてみたけど、結局やらなくなってしまった
- 最初は正しい勉強法だと思ってやってみたけど、成果を実感できないため、どんどんやる気がなくなった
☘ベストワンが実践している解決方法
小学生
小学生に関しては、学習計画を講師がほとんど立てます。
- これをここまでやれば、大丈夫
- 明日の自習ではこのドリルをやれば大丈夫
という風に、「これさえやれば大丈夫」という計画を伝えて安心させ、一緒に進めていきます。
もちろん保護者の方にはすべて報告して、一緒に頑張っていただいています。
中学生
中学生は部活動が終わる夏休み前と後では勉強量が異なります。これを踏まえた計画を一緒に立てます。
一緒に立てるということは、本人の性格・レベルに合った勉強方法を組み入れるということです。
また中学3年生にもなると、自分の苦手分野を理解しています。
その苦手をどういう勉強方法で克服していくかを講師がまず説明し、実践してもらいます。
うまくいかない場合は、方法を変えることもありますが、たいていの場合は、以下のような現象が起きます。
- 苦手な分野・単元を提案された勉強方法によって理解する
- 本人がその勉強方法に納得する
- その途端にやる気と集中力がアップする
苦手を克服したら、定期テストまでに何度も繰り返して得点力を高めます。
最後まであきらめずに内申点アップにつなげていきます。
高校生
高校生の場合は、特に得意科目に関しては、自分に適した勉強方法を知っている場合が多いですね。
ただし、苦手分野に関しては、勉強方法が全く分からず苦労している子がいます。
大学合格を目指す受験生の場合は、やはり大学生講師が体験談を交えながら伝える勉強方法が効果的です。
【Cさんの場合】
Cさんは、数学が苦手でした。
しかし担当していた大学生講師は、「勉強方法が分かっていないだけだ」と感じたそうです。
そこで講師は、自分にも効果的だった「定着まで繰り返して解く」というシンプルな方法をCさんに教えました。
💡理解してから定着するまで繰り返し問題を解く
理解した時点で「解けるつもり」になってしまう子が多いので、定着を意識します。
最終的にCさんは、数学が得意になり、見事志望大学に合格しました。
以下のような嬉しいメッセージも送ってくれました:
始めは一番の苦手科目を克服したくて数学の授業を受け始めましたが、いつの間にか一番点を取れる得意科目になっていました。
親身になって教えてもらった先生のおかげです。
④目指したい学校が分からない
受験することは決めているけど、志望校を選ぶポイントが分からないというお子さんは多いものです。
保護者の方は、各学校の情報を整理してお子さんと共有し、お子さんが特に気にしてポイントは何かを見つけてください。
そこから志望校が絞られてくると思います。
☘ベストワンが実践している解決方法
小学生
小学生の場合は、最初の第一志望校は親の第一志望校だったりします。
もちろん学費、通学時間など、さまざまな面から保護者の方が検討するのは当然です。
ただし、その検討した複数の学校の中から、本人の希望を知ることが大切です。
そのために、ベストワン藤沢校では、できるだけ複数校への見学に行ってもらい、学校の説明会やイベントに出て、先輩たちを見て、本人の肌感覚で希望する学校を絞ってもらいます。
中学生
中3生の場合、「初めての受験」の子も多いので、当校では、まずは学校の種類からお伝えします。
- 公立・私立・国立
学費、学科、倍率などが違います - 大学附属校
大学受験をせず、内部進学できる制度あり - 共学・男子校・女子校
- 中高一貫校
高校から入学できる学校もある - 通信制
定められた回数の出席で高校卒業資格を得られる - 普通科・専門学科・総合学科
大学に進学する場合は通常普通科を選択する
上記の高校の種類を知っただけで、イメージが沸いて、自分の志望校が見える子もいます。
さらに例えば以下のように、講師の体験、または当校の卒業生のケースを色々と伝えます。
- 高校を訪問したら雰囲気が気に入って決めた
- 先輩から「すごく良い高校だよ」と言われて決めた
志望校がいくつかに絞られると、やる気が上がってきます。
高校生
高3生の場合は、すでに理系か文系かは決まっているケースがほとんどです。
最後は、どの大学のどの学部を受験するかを決めなければなりません。
当校では、まずは以下のポイントから学校を選びます。
- 何を学びたいのか
- どういう仕事に就きたいのか
ここから偏差値、学費、キャンパスの場所などを考慮していきます。
【Dさんの場合】
Dさんは、やりたいことを明確に絞り込んでいたわけではありませんでした。
しかし、講師とのやり取り、色々な大学の情報に触れて、以下のように自分自身で志望校を決めることが出来ました。
Dさんから前向きなメッセージをいただきました:
人の役に立ちながら自分も成長できる職業である言語聴覚士になりたいと思い、この大学を選択しました。
また、大学ではまだまだ未熟であるコミュニケーション能力や専門的な知識を身に着けたいと思っています。
ECCベストワン藤沢校では、5教科のほか、英検対策にも力を入れています。
監修:河原紀夫
アカデミー湘南!やれば出来る、やる気学習ゼミ 学校長
横浜生まれ、鳥取育ち。
東京外国語大学外国語学部(現国際社会学部)中退、青山学院大学文学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科中退。
大学生時代に塾講師として教壇に立ち、そのまま塾業界へ。塾業界28年。
「先生、できた!」「先生、ここが分からないんですけど」が大好物。
3歳から慣れ親しんだ自然も、田舎暮らしの中で憧れた都会の喧騒もどちらも好み、そのどちらも共有できる神奈川県藤沢市に在住。
都会と田舎を行き来するドライブと読書が趣味。養老孟司と大森正蔵とマーク・トゥエイン、J・D・サリンジャーを愛読。