偏差値を上げる方法は?高校受験に直結するこの数字は何?

 

受験というと偏差値を嫌でも意識しなければなりません。
特に高校受験では、中学の担任の先生や塾の先生が模試の偏差値を見ながら 「ここの高校なら行けるよ」 「この偏差値だったら、この高校の方が安全だね」などと言ったりします。
気づけば、この得体の知らない偏差値というものに振り回されていませんか?

  • 偏差値って何?
  • 偏差値って大事?
  • 偏差値が上がらない!

と思っている中学生・保護者の皆様は是非読んでください。

偏差値についてきちんと理解し、振り回されるのではなく、こっちが利用してやりましょう。
そして正しい勉強法で偏差値を上げましょう!

 

偏差値って何?

偏差値とは
50を取った人=平均点を取った人
です。
つまり、50より上の人は、平均点より上の位置にいて、50より下の人は平均より下の位置にいるということです。

英語で80点を取ったとしても、平均点が80点だった場合、偏差値は50です。
逆に65点を取っても、平均点が60点だった場合、偏差値は50を超えます。

点数だけで判断するより、偏差値があった方が、自分の位置が分かりやすいですね。
しかしその位置は、その時の受験者(母集団)の中での位置です。母集団は、いつも同じではなく、大きかったり、小さかったり、実力が偏っていたりとさまざまです。
便利な数字ではありますが、これに一喜一憂していては親子ともに疲れ切ってしまいます。

そこで、次のセクションを参考に、親も子も、偏差値に対する捉え方を明確に決めて、振り回されないようにしましょう。 

 

偏差値をどう捉えたらいいの?

生徒編

答え:
そのテストにおいて自分の順位を示してくれる数字

偏差値は、上記の通り、自分の位置が分かる便利な数字であり、やはり大事な数字と言わざるを得ません。
ただ、この数字がなかなか上がらないと勉強が嫌いになったり、自分の希望を無視して高校を決めてしまったり、偏差値に振り回されてしまうケースもあるようです。

ベストワン藤沢校の学校長は常に「偏差値はそのテストにおいて自分の順位を示してくれる数字として捉え、自分の希望を忘れずにいてほしい」と言っています。

模試の1回や2回の偏差値で希望を捨てたりしないでください。

希望を忘れずに、偏差値に振り回されなかったケースを一つご紹介します。


学校長

過去に柏陽高校を目指していた男の子がいました。
しかしいわゆる「60%合格ライン」に届かず、模試の偏差値も努力圏と合格圏とのボーダーライン。そのため学校の3者面談では、柏陽高校ではなく鎌倉高校を勧められたそうです。
さらに数日後、もう1つの塾でも、「『柏陽を受けろ!合格させるから!』とは言ってもらえなかった」と今度は泣きそうになっていました。
しかし私は彼の頑張りを中2からずっと見てきました。模試はもちろん、教えた内容の復習をよく頑張っていて、確認テストはほぼ満点。そこで私は彼に「泣くくらい悔しいなら、過去の数値データと経験を後ろ盾にして、見返すつもりで頑張って、うれし泣きしようよ。」と言いました。
すると、迷いを吹っ切って今まで以上に真剣に取り組むようになり、見事柏陽高校に合格したのです!
報告に来た時の自信に満ち溢れた彼の顔は忘れられません。私は、うれし泣きしちゃいました。

 

保護者編

答え:
子どもに積極的な動機づけを与えてくれる数字

保護者も偏差値には振り回されがちです。

例えば、実際にあった保護者からのご相談内容は、以下のようなものでした。


保護者

中学の先生は「この偏差値だと、ここなら大丈夫かもね。不安ならこことか、こことか」とどんどんレベルを下げていくんです。でも今通っている集団塾では、塾としての実績を意識しなければならないせいか、「こことかどう?前回の偏差値ならここも目指してみては?」とどんどんレベルを上げてくので、学校と塾の言うことが全然違うんですよ。
どうしていいのかもう混乱しちゃって。

こういう場合は、学校と塾の意見はいったん置いておいてください。
保護者の皆さんは、常に偏差値を子どもに積極的な動機づけを与えてくれる数字として捉えて頂きたいのです。

決して叱る材料にはせず、経過・変化に注目して、志望校の偏差値に近づくよう応援・期待の言葉をかけてあげてください。

ただ、最終的な志望校決定や受験校決定については、慎重になる必要があります。これまでの経過・変化と志望校・受験校の問題傾向や受験システム、今年の母集団の受験傾向など複合要因を総合的に考える必要があります。
この段階に来た時には、情報が豊富な塾を頼りにしてください。

 

偏差値を上げる方法

偏差値を正しく理解したところで、いよいよ偏差値を上げる方法です。

正しい対策で偏差値アップを目指しましょう!

勉強時間

中1から高校受験を意識して、以下の時間を勉強に充てれば、偏差値アップ間違いなしです。

中1 ➡ 毎日2時間
中2 ➡ 毎日3時間
中3 ➡ できる限り

中3のできる限りが曖昧ですが、週末は1日8時間くらいを目指してください。
塾の自習室で勉強して、分からないところは講師に質問できれば効率的です。

 

勉強内容と手順

以下を参考にして、無駄なく偏差値を上げましょう。

偏差値別の勉強内容と手順

●偏差値55未満の人

基礎体力をつけるために、学校のワークから始めます。
特に積み上げ型の英語や数学は、ワークの内容が分からないのに難しい問題集をやっても逆効果です。
例え中3であっても、基礎体力を意識して勉強しなければなりません。
どこまでさかのぼって復習をすべきかなどは、是非学校や塾の先生に聞いてみてください。
一人で悩む必要はありません!

●偏差値55以上の人

基礎力はあるはずですが、苦手分野は誰にでもあります。ですので、さらに偏差値を上げるためには、まずは弱点探しです。
少し難しい問題集をやってみて、自分で弱点を探すのも良いと思います。
不安な人は塾の先生に相談してみてください。経験豊富な塾の先生は、弱点探しが得意です。

弱点である苦手教科や単元については学校のワークから始めましょう。解けるまでやったら、そのあとは市販の問題集に進んでください。

教科別の勉強内容と手順

●英語

  1. 単語と文法で基礎体力をつける
    基礎体力なしで長文読解に挑戦しても解けないため、英語が嫌いになってしまう可能性があります。
  2. 長文読解の問題集を解く
    入試の配点が一番高い問題は長文読解なので、出来るだけ多く解いてください。
    英単語は継続的に暗記していかなければなりませんが、知っている単語が多ければ多いほど長文を理解でき、結局は長文読解が得意になります!
  3. 過去問を解く
    志望校の過去問に慣れるように何度も解いてください。時間配分も感覚で分かるようになれば、試験当日に焦ることもありません。

●国語

  1. 漢字と文法で基礎体力をつける
    英語と同じように、基礎体力なしでは長文を理解することができません。
  2. 長文問題を解く
    英語と同じように、配点が最も高い問題が長文です。
    また接続詞(例:「しかし」「つまり」)の後には答えとなる筆者の考えが述べられていることが多いので、これを意識しながらできるだけたくさん問題を解いてください。
  3. 過去問を解く
    学校によって特徴があるので、志望校の過去問を解いておくと安心です。試験当日に焦ることもありません。

●数学

  1. 問題を解く
    自分の志望校に合った問題集、または基礎力に自信がない人は学校のワークをまずは自力で解いてみます。問題集選びに困ったら、塾の先生に相談してください。
  2. 間違った問題にマーカー、解説をノートに書く
    解けなかった問題にマーカーを引いておきます。次に、自分のノートに解答の解説を書きます。ただ書き写すのではなく、理解してから自分の言葉を加えて書きます。
  3. マーカーを付けた問題を翌日に解く
    翌日に、前日間違えた問題をもう一度解きます。もし解き方を忘れていたら、ノートを見てください。前日の解説では足りたいと感じたら、さらに書き足す、または変更してください。解説をリライトすることで、理解が進み、類似問題が出たときもすぐにこのオリジナルの解説を思い出して解くことができるようになります。

●理科、社会

  1. 問題集を解く
    自分の志望校に合った問題集を解いてみます。問題集選びに困ったら、塾の先生に相談してください。
    問題集は何度も解くので、自分の好みも考慮するとやる気が出ます。
  2. 同じ問題集を3回解く
    間違った問題は解説を読んだり、先生に質問したりしながら完全に理解するようにします。
    最後まで終わったら、また最初から2回、合計3回繰り返してください。この時点で、偏差値はだいぶ上がっているはずです。
  3. 過去問と応用問題を解く
    いよいよ過去問を解き始めます。基礎力はついているので、過去問が難しすぎると感じたら、応用問題を解いてみてください。
    問題集選びに困ったら、塾の先生に相談してください。

💡偏差値が上がらなくなっても焦らずに

上記の勉強法で基礎力がつくまでに、偏差値はぐんぐん上がります。
が、「3.」の過去問や応用問題を解くころには、ぐんぐんは上がりません。
お分かりの通り、難解な問題は、難解なのですから時間がかかるのです。
ここで偏差値に振り回されることなく、ぐっと堪えて、志望校の偏差値に向けて頑張ってください。
時間がかかっても、かならず偏差値は上がります!

 

 

モチベーション

最後に、モチベーションについてです。
モチベーションが上がらないまま、偏差値を上げるのは非常に難しいです。

モチベーションを上げるために、以下を必ず実践してください。

志望校を決める

志望校を早めに決めることはとても大事です。中1などの早い段階の場合は、たくさん候補を上げて、すべての資料を集めることをお勧めします。
本人が学校生活の写真や、部活などを確認して絞っていくようにします。
保護者の方は見守ってください。

入試までの学習計画を立てる

志望校がある程度絞れたら、その学校の偏差値に到達するための計画を立てます。
学校や塾の先生に相談してみてください。最初は勉強量が多くてびっくりするかもしれませんが、月単位、週単位に分けていくと、実践可能なことが分かり、やる気もアップします。

学校を見に行く

志望校の文化祭などに行ってみてください。これは相当モチベーションアップにつながります。
中3になったら、説明会にも参加して、文化祭とは違う静かな学校全体の雰囲気も味わってください。


勉強の進捗度を確認する

すべて学習計画通りに勉強できる人はいません。同時に、予定通りに偏差値が上がる人もいません。
不安にならずに、自分の勉強の進捗度を学校や塾の先生に見てもらってください。
問題集を変えた方がよいかもしれません。学習計画も変えた方がよいかもしれません。
一人で悩まずに相談して下さい。

 

 

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